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2006年07月24日

どうなんすか?

Z1.jpg今日は一日中、雨じゃん。

晴耕雨読とは素敵な言葉で、昨夜から時間ほとんどを読書で過ごした。

学生以来、本はそこそこ読んできたけど、(とは言っても、本当に本が好きな人ほどでは無いし、趣味に「読書」と書くほどではないんだけど)最近めっきりそういった栄養を自分の中に与えていなかったと気付く。

最近読むのは専門書ばかり。
本屋に行くと、そこは一面「専門書」フェアと思わしき薄っぺらい空間に若干飽き飽きしていた。

心機一転、無理にでも時間を作って、他人の感性を取り入れる。(僕の読書の本質はそこだ)

ってな訳で、読書が趣味の方なら知っているだろう、「乙一」さんの短編集「ZOO 1」と「ZOO 2」をまとめて単行本で買ってきた。

この「ZOO」は、昨年春に映画化されているようなので知っている人も多いでしょうね。

ま、この手の小説から映画化することに懐疑的な僕は、勿論見てないんだけど、映画化したくなる気持ちも分からなくは無い。機会があったら見てみようと思う。

読んでみた感想は、「なんじゃコレ」である。

人がこれを見て、諸手を挙げて「面白い!」って言ってんのかと思うとゾッとする。

作者に会って話がしたい。そういった意味では、また興味のある作家が一人増えたとも思える。

 

最近、めっきり「軽率な」人の行動から起こるニュースが多い。

自分もある部分、「軽率な人間」であることは素直に認めたい。また、この小説がそういった「軽率な人間の発想」に対する作者からの警笛だと思いたい。

便利な世の中だからこそ、「人と人との関わり」は大切なものだ。

例え、自分がどんなに辛い状況に在ったとしても、自分にすごい欲があったとしても、自分にたくさんの友人がいたとしても、自分に大きな野心があったとしても、踏み外してはならない、ルールってのがある。

法に触れるから悪。法に触れないから善。というのは善悪の判断とはほど遠いものです。僕が言いたいのはそういうルールじゃない。

でも、色んなモノを見ていると人の行動は間違ったルールで判断されることが多い。

客観的に見ると殆どの人が僕の意見に賛成だと思います。けど、主観的に見るとどうでしょう?

話が少し逸れそうになりましたが、小説というものは誰もがドップリ嵌まって、しかも、非常に主観的なモノの見方で価値を判断します。

専門書との大きな違いはここだろうな。客観が如何に大切かとはいえ、主観でモノを見ないと本質は掴めない。また、客観に引き返す事も難しいけど。

「人と人との関わり」の面でも、今では手段の多様化により、それと比例する形で「人と人との関わり」というものの在り方が非常に難しくなっている気がします。
いや、本当は難しくなんて無い。本質は今も昔も同じだと思います。

しかし、人の発想というものは、主観的なモノの考えの方にばっかり寄っている気がする。

傍から見るとすぐ分かるだろうな失敗ばかりを人は重ねているような気がしてなりません。

「人の気持ちの分かる人間になりなさい」と多くの人は親に躾けられただろう。

でも、「人の気持ちが分かる」=「相手の主観を客観的に感じて思いやる」ことは非常に苦しいです。苦しくて難しい。

なんか、乙一さんの小説が、このことをさしている気がしてならない。

苦しいと人は悩みます。でも、悩んだりしない人に人を動かすことは出来ない。

尊敬する故・本田宗一郎氏の名言です。

人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。
そのかわり、他人の気持ちになれる人というのは自分が悩む。

自分が悩んだことのない人は、まず人を動かすことはできない。

知ってか知らずでかはどっちでも良いんですが、小説家として得られる評価というものに、彼はどう感じているのでしょう。

何の気なしに「なんじゃコレ・・・」の小説を書いているなら、最低ですな。そんな本です。

「これを読んで何かを感じて欲しい、自分の発想に「危険だ」ということを感じて欲しい」と思っているなら、流石です。

偉そうに書きましたが、自分も主観にドップリ嵌まることが多い。でも、殆どの人はそうだと思う。

こういう世の中だからこそ、足下を救われないように、皆が困らないように、自分勝手な結果にならないように、そう反面教師的に思ったんですけど、乙一さんどうなんすか?

印刷・ホームページ制作はstudiobp

コメント

>人を動かすことのできる人は、他人の気持ちになれる人である。

…涙。 

上記を読みつつ、ひとつの単語が脳内にポップアップ。

「良心」- 当たり前に存在していたのに
日本人が忘れかけてる事かもしれない。

「良心」なぁ。

当たり前やから忘れるんちゃうやろか?

当たり前を大切にすることのできる人、そうはおらへんもんな。

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